濃紺のブックレットと深緑の法文

サカナクション『kikUUiki』(2010年3月17日発売)聴いた。

アルペジエータ+テンポディレイっぽい(実際にアルペジエータを使用しているかは問題ではない)鳴らし方で、アナログ系のシンセの減算式で作った感じの音色という、シンセ(テクノ)系の人間の手癖にも近い手法が、主張しないエレキギターと共存することで個性的なサウンドを作っている。ドラムのリズムパターンがドラムマシンぽいが、それを人力でやっていて、しかもオーディオクオンタイズしてるっぽいスクエアなノリになっているのも個性的。ギターにもシンセにも寄らないドラム。

個々の音はシンプルで、ノリもスクエアだが、全パート細かい音符が多いのでノれるリズムになっている。構成に凝っているというか、録音した素材をDAW上で大胆に再構成してエフェクトも細かい部分で多様な掛け方をしているため、飽きない。DAW上のリージョンの配置が目に浮かぶよう。録音したものは素材でしかないという感じ。この姿勢は俺もやりたい。

マスタリングがクリーンすぎて違和感を感じる。

個人的には、和声とリズムがあまり好みじゃない。構成の仕方は大いに参考にさせてもらう。