劇伴なら劇伴の作法があるな。歌モノの経験値はある程度は流用できるけどある程度は流用できない。即興には即興の作法があるだろうし、何でもそうだろう。
今回やったことによって今後アニメとか観る時にBGMが細かく聴こえてくるだろうし、それによって経験値が上がっていくと思うけど、今回はちょっと不甲斐ないな。そして依頼者がいる仕事はやっぱり難しい。依頼者の「アリ」と俺の「アリ」の食い違いをどうするかというのが難しい。これは、デザイナーとかそういう仕事全般に言えるだろうけど。
"Panty & Stocking with Garterbelt"みたいに、劇伴作者の作風を全面的に押し出させてくれるものなら事は簡単だ。難しいのはそうじゃない場合に、依頼者の「アリ」と作家の「アリ」が食い違う局面をどう調整するかというところだ。その時は手札の多さとコミュ力が必要とされる。
結局コミュ力かよ。職業にするというのは結局そうなんだな。一人でできる趣味なら技術とセンスさえあればいいけど、産業に組み込まれることによって安定収入を得るためにはやっぱり最も必要なのはコミュ力なんだろう。作曲家ですらそうなんだ。どこでもそうだろう。
そう考えると学校教育で文化祭とかやらせるのには意外と価値があるなと思うし、今からだと人を好きになることだとか思いやりだとかそういうのが大事だなと思う。勉強より大事なことってこういうことなのかな。いや、手札の多さも負けずに大事だけど。対案をパッと出して説得できればいいんだから。